マリブのブログ

ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ

『フィアー・ザ・ウォーキングデッド』シーズン4第6話の私的な感想―ナオミの過去―(ネタバレあり)

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Fear the Walking Dead Season4 Episode6/2018~(アメリカ)
製作総指揮 :ロバート・カークマン/脚本:リチャード・ナイン
出演:レニー・ジェームズ、マギー・グレイス、ギャレット・ディラハント、フランク・ディレイン、アリシア・デブナム=ケアリー、キム・ディケンズ他

 モブキャラ化が加速していくこれまでの登場人物

ジョンとローラのサイドストーリーがあまりに秀逸すぎて、未だ夢から冷めやらぬ今日この頃。。

殺風景だったこのドラマの人間関係をようやく彩り始めた新キャラ達のエピソードが増えていくに従い、これまでのメインキャラクターたちの出番はいつの間にかすっかり影を潜めています。

それでも個人的にあまり違和感を感じないのは、これまでの彼らの悪行からのリバウンドでしょうか?


ストランドなんかもそろそろ再編を推し進める為に、さっさと退場してほしいような・・

まあ、彼は世の中に蔓延するダメ男を象徴するキャラなので、作品にリアリティーを持たす為には当分必要な存在なんでしょうが。

それにしても、強烈キャラから謎に転身したマディソンは置いといたとして、ルシアナのキャラだけはどうも上手く掴めません。

ニック亡き後、現実世界で見る彼女は常にしかめっ面。。

俳優の力量不足も否めませんが、どうにも可愛げが・・

最早存在意義さえ失われつつある彼女には、今後どんな運命が待ち受けているのでしょうか?

個人的にお気に入りなアルあたりと僅かにでも友情が芽生えてくれれば、突然のニックの非業の死も少しは報われる気がします。

アリシアには未だ何故か感情移入が全く出来ていないだけにw


 シーズン4第5話の感想はコチラ 


以下、
『フィアー・ザ・ウォーキングデッド』シーズン4第6話のネタバレを含んだ上での感想です。

まだご覧になってない方はご注意下さい。



 

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 万が一のために

ハゲタカらの一人を見つけだすジョンとモーガン。
彼らの居場所を突き止めようとするジョンは、ナオミの死を未だ受け止めきれず感情的に男を脅す。
モーガンに諭され自分を顧みたジョンは、愛用のリボルバーを彼に手渡す。

装甲車の攻撃力に目をつけたアリシア達から、自分たちに味方する様促されるアル。
しかし彼女はジャーナリストの立場から、ハゲタカとの戦いには加わろうとはしない。

 

物資調達で怪我をしたアリシアは、ナオミの診療所で手当てを受けている。
食料不足が深刻化する中、不安を隠し切れないでいるニックとルシアナ。
コールに逃げ出そうとした真実をバラされる事を恐れるストランドが、卑怯者の自分を助け出してくれたその真意をマディソンから探ろうとしていると、ゲートで揉めているナオミの姿が。

窮地を悟った彼女は単独で自分が昔居た場所に向かおうとするが、彼女の行動に未だ不安を覚えるマディソンはストランドと共にナオミに同行する事を決める。

モーテルで一夜を明かす3人。
ナオミは政府のシェルターで生活していた過去を二人には話したがらない。
臆病者の自分の過去と重ね合わせたストランドは、ナオミの逃走に不安に感じ車のキーをとりあげるが、案の定、翌朝に彼女の姿はない。

ナオミを追う道中、ストランドは自分の恥部をマディソンにようやく曝け出し、救いようのない人の本性を語り出すが、マディソンはそれさえも受け入れる。

独りシェルターにやってきたナオミは、過去の面影に戸惑いを隠し切れない。
惨たらしく散らばる子供たちの死体に怖気づくナオミ。
物音を感じたウォーカーの群れにやがて取り囲まれていく。。

そこにようやく駆けつけてくるマディソンとストランド。

ナオミは自分を置いて物資を持って行く様彼女達に告げるが、マディソンは彼女を見捨てない。
ふたりの決死の救出作戦により、なんとか救い出されるナオミ。

やがて彼女は涙ながらに、自分の娘の病気を隠蔽していた過去を語り出す。。
そしてその彼女が転化し、多くの犠牲者を出してしまった事も。。。

後始末をつけているナオミに、

「自分も同じような事をしてきた。それでも人生はやり直せる事を彼女から教わった」

とマディソンを引き合いに出し、彼女に告げるストランド。

 

彼らが物資を持って野球場に戻ってくる姿を見ると、ようやくメルらハゲタカ一派は撤収を始める。

シェルターのリーダーだった女の車の鍵を見詰めているマディソン。

そこには彼女が万が一のために備えサバイバル術を教えていたクラス「J・I・C」の文字が。

彼女はその教訓通り、バンに緊急用の物資を積めておく様アリシアに伝える。。

 

ハゲタカらの集合場所で見張りをしているアリシア達。
しかしそこへ最初にやってくるのは、ジョンとモーガン。
彼はアリシアにハゲタカに忠告した事を告げるが、そこへメルらはやってきてしまう。

一触即発状態の中、彼らの仲裁に入るモーガン。

 

しかし、そこにハゲタカの仲間の一人としてやってくるナオミの姿を見て一同は驚愕。

 

思わず彼女に駆け寄るジョンを、怒りに我を忘れたアリシアの銃弾が貫く・・・
 

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 ・・人の猜疑心と贖罪を上手く絡めたそれなりに上手いエピソードでした。

しかもやはり生きていたナオミとジョンの再会がこんなカタチで訪れるなんて・・

いや、ジョンを失くしたらこの魅力の薄いキャラクター達で今後のシリーズを乗り切れるとは到底思えないので、やっぱりこれも信じませんw

 

責任を感じ、単独行動をとり続けようとするナオミの心境も結構理解できる気はするんですが、ストランドに諭されるのだけはどうも納得がいきません。

彼の口からはようやくダムの後の経緯が多少は語られましたが、マディソンの心情の変化は結局、何に起因するものだったのでしょうか?

ストランドがお守りの様に持ち続けている石の説明や、メル達のしたかった事もイマイチ説明不足な気もしますが、何よりそろそろ誰かダニエルについて少しは触れてみませんか?

大きくドラマの方向性に舵をきってきたのは分かりますが、細部の説明のおざなり感はどうにも拭えません。

視聴者の反応を見てダニエルを登場させるタイミングを見計らっている様な演出をしていると、本家のヒースの様にそのうち忘れ去られてしまうんじゃないでしょうか?

しかも再登場を長引かせれば長引かせるほどそのエピソードは難しくなってゆき、最悪の場合、出オチになってしまうような事も・・

私的には、仲間同士のリアルな対立構造が殆どないドラマなので、完全な敵役として復活させてもらう事を強く希望します。

本家のシェーンの様に歪んでいくその経緯も含めてw

 

・・それにしても、シェルターでのナオミの泣き芝居は、あまりにキャロルにカブり過ぎじゃ・・

シーズン4第7話の感想はコチラ

 

『フィアー・ザ・ウォーキングデッド』シーズン4
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