Zombieland/2009(アメリカ)/88分
監督:ルーベン・フライシャー
出演:ウディ・ハレルソン、ジェシー・アイゼンバーグ、アビゲイル・ブレスリン、エマ・ストーン、ビル・マーレイ他
コメディーだけどちょっぴりホラー
ストレスフルな夜は、ゾンビ映画で発散するのが丁度いい。
コメディーだけどちょっぴりホラーで、観終わった後の絶妙な爽快感を味合わせてくれるこの映画は、全世界の引きこもり諸君に妙な親近感を抱かせてくる。
同監督の『ヴェノム』は、いくらヴィラン独特の背徳感があるとしても、そのヴィジュアルがやっぱり苦手だ。
おびただしい数の
その点、このホラーに出てくるゾンビのグロさは左程でもない。
おまけに、32にも及ぶゾンビサバイバルルールを実践して生き延びてきた主人公のおかげで、ゾンビ感染者対策の学習までちゃっかり習得出来るこの作品は、ホラー初心者のみならず、万人の現実志向型ゾンビ映画ファンの欲求も、きちんと満たしてくれる。
・・まあそれも、『ソーシャル・ネットワーク』のマーク・ザッカーバーグ役で一躍脚光を浴びた後、手のひら返しに『バットマン』シリーズでゴールデンラズベリー賞最低助演男優賞の栄誉に輝いた主人公・ジェシー・アイゼンバーグの、妙に落差の激しい演技が
あらすじ
ある日突然、それは起こった。
謎の新型ウィルスに感染した者がゾンビと化し、生きた人間を次々と襲ってその肉を喰らい始めたのだ。
そのウィルスはパンデミック(爆発感染)を引き起こし、猛烈な勢いで全世界へと広まっていった。
それから数ヶ月、地球上は人喰いゾンビで埋め尽くされ、人類はほぼ絶滅状態となった。
アメリカに住む人間の大半もこのウィルスに感染し、アメリカはいまやまさに"ゾンビ合衆国(ランド)"となっていた。
大学生だったコロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)はテキサス州ガーランドでも数少ない生き残りの1人だった。
臆病で胃腸が弱く、引きこもりで友達もいないネットゲームおたくで、当然童貞の彼は、"ゾンビの世界で生き残るための32のルール"を作り、それを慎重に実践して生き延びてきた。
Filmarksより抜粋
世紀末に探し求めるトゥインキー
劇中で、お互いを警戒しながら呼び合うそのニックネームも、絶妙にセンスがいい。
それは、言うまでもなくアメリカの都市の名前に由来しているのだけど、南国感たっぷりのフロリダの州都でありながら、古い歴史とカントリー&ウェスタンの音色が聴こえてきそうなタラハシーが、世紀末に探し求めるのはトゥインキー。
ストレスフルなオトナに絶大な人気を誇る、魔力的甘さのトゥインキー
そう言えば、著者の大好物ブラウニーと、どっちが王道ジャンクフードかで一日中不毛な論争を繰り広げた事もあったけど、そのマッチョな見た目とは裏腹に、超絶スウィートなこのスナック菓子を探し続ける彼は、つまり、その他人を信じられない世紀末に相当な強いストレスを感じてるからだ。
そこに、典型的なナードの原産地出身のコロンブスが加わり、ニッチでキッチュな詐欺姉妹のリトルロックとウィチタが、丁度いい塩梅の刺激とラブロマンを与えてくれる。
往年の映画ファンの心を擽るイディオムの代名詞・ビル・マーレイが、気怠く本人役で登場してくれたおかげで、『ゴースト・バスターズ』ならぬ“ゾンビ・バスターズ”を結成させた4人の絆が深く染み込み、その冒険の準備は万端。
この、それぞれにひっそりと孤独を抱え込んでいた彼らのロードムービーが、R15指定な事だけは悔やまれてならないが、ニヒルなブラックジョーク満載で、いつの間にか疑似家族の様に見えてくる彼らの物語は、人の繋がりにみる希望の持ち方を、嫌みなくこっそりと教えてくる。
約10年ぶりに昨年公開された『ゾンビランド:ダブルタップ』には、まだ手が出せていなかったので、塞ぎ込んで悲観的になりがちな現実の中でも、この映画の続編に期待を膨らませられているうちは、もう少しだけ現実逃避を続けていられそうだ。。
「ゾンビランド」は
以下のVODで観賞できます。
最大手のレンタルと言えばTSUTAYA TV
(月額933円/無料期間=30日間)
最新映画も見逃せないならビデオマーケット
(月額540円※ポイント込/無料期間=31日間)
個別課金のみで観るならAmazon Video
(レンタル299円/HD購入1500円)
オリジナル映画&ドラマも楽しみたい方ならNetflixでも配信中。