マリブのブログ

ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ

『ウォーキングデッド』シーズン10第14話の私的な感想―迷走するニーガン、キャロル、ベータ、そして・・―(ネタバレあり)

TWD10-14-01

The Walking Dead Season10 Episode14/2019~(アメリカ)
脚本:チャニング・パウエル
出演:ノーマン・リーダス、メリッサ・マクブライド、ライアン・ハースト、ジェフリー・D・モーガン

 ヒューマンドラマの特性

連日報道されるコロナショックの影響は、いよいよ本格的にドラマ業界にも。。

ポスプロ(主に撮影した素材に特殊効果、MAカラコレ等の作業を行う事)が間に合わず、シーズン10最終話(16話)の無期限の延期決定どころか、首を長くして待っていた新スピンオフシリーズ『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド』の配信まで、今年の後半期にずれ込む決定が出てしまいました。

 

・・こんな時、往年のTWDファンに出来るコトってなんだろう?

 

Twitterで応援メッセージでも送る事?

或いは売上に貢献して、『TWD』シリーズのDVDでも買ったげる事?

それとも、関連グッズ商品でも取り揃えて、首を長くして再開を待ち望む事?

 

・・なんかどれも、イマイチこのドラマの応援に繋がってない気がするんだよな。。。

逆に今後の展開が、グッズ購買意欲のある単純層を狙う安っぽいプロットになっていっちゃう気もするし。。

 

このドラマに強く昔のヒューマンドラマの特性を求める自分としては、ウィルスパンデミックの影響で世界中が孤立化している今だからこそ、それに怯えるばかりじゃなく、自分の身を犠牲にしてでも、相手を心から信頼できるような人間関係を描く展開を、今後大いに期待してます。

・・・迷走ニーガン、だいじょぶだよね・・・?

 

シーズン10第13話の感想はコチラ


以下、『ウォーキングデッド』シーズン10第14話のネタバレを含んだ上での感想です。

まだご覧になってない方はご注意下さい。

 

 

 

TWD10-14-02

 後悔の黄色い花

アレキサンドリアの牢獄にいるニーガンの元へやってくるキャロル。
彼女は強がるニーガンに、その贖罪の道を示す。。

 

ヘンリーが首を晒された杭に、ウォーカー化したアルファの首を突き刺すキャロル。
その複雑な心境の中、彼女はニーガンとの密約を守らず、どこかへ去って行こうとする。
やがて取り残されたニーガンは、そのまま途方に暮れて・・

 

崩壊したヒルトップのそれぞれは、避難した先の民家で再会。
そうして、マグナの生還に喜びを露わにするジェリー等を尻目に、ユージーンはいよいよステファニーの存在を皆に打ち明ける。
しかしその動揺が走る中、ジェリーに励まされたエゼキエルと、マグナに背中を押されたユミコは、彼の抱く希望に寄り添って、共に旅に出る決意を固めて・・・

 

晒されたアルファの首の前へとやってくるベータ。
彼はその憤りを抑えながらも、崇拝するアルファの首に、仲間の顔を喰わせる。。

リディアを拘束した小屋へと戻ってきたニーガンは、待ち構えていたダリルに、そのまま取り押さえられそうになるが・・
彼は、キャロルと交わしたアルファ暗殺指令の密約を証明する為に、ダリルをウィスパラーズとの境界線に迄連れてくる。
しかし、そこに晒されていた筈の彼女の首はなく・・

アルファの首を抱えたベータは、彷徨う様に荒廃した街へ。。
やがて、彼女の声に導かれる様にして立ち寄った店で、彼は過去の自分と対峙する。
カントリー歌手だった頃の自分のポスターを引きちぎり、その怒りを徐々に露わにしていくベータ。

森を彷徨うキャロルの元には、亡霊となったアルファの姿が。。
彼女は、キャロルの抱え持つダリルへの贖罪の意識、或いは失っていった子供達への、キャロルの無力さを痛烈に囁き続ける。。

ユージーン、ユミコ、エゼキエルの三人は、馬で旅路を急ぐ。
しかし、その道中で檻に閉じ込められたウォーカーを見た彼らは、その警戒を強め付近を探索。
やがて持病が悪化し始めたエゼキエルは、自分の馬を失い、その自信を喪失し始める。
しかし泣き言を洩らすそんな彼にも、ユミコは力強くその手を差し伸べ・・

 

ニーガンにボウガンの矢を突きつけるダリル。
やがて、彼がその弁解を述べていると、銃を構えたウィスパラーズ達がやってくる。
彼らはニーガンの前にひれ伏し、そのショットガンをニーガンへ・・
しかし、彼はあっさりとそのウィスパラーズ達を抹殺し、キャロルへの忠誠心を証明する。
そしてようやく自分の本音を語り出すニーガンに、ダリルは僅かばかりだが、信頼を示し始める。。

 

懐かしむ様に自分のレコードを見つけたベータがそれをかけると、闇夜に無数のウォーカーが集まり出す。
その様子に恍惚の表情を浮かべ、彼は自分のマスクを引きちぎっていく。。

アルファの亡霊に導かれるまま小屋へとやってくるキャロル。
やがて一夜が明け、崩壊した天井の下敷きとなった彼女に、アルファは尚も強く自殺を仄めかす。
そこへやってくるウォーカーを前に、身動きの取れなかったキャロルは何度も挫けそうになるも・・
アルファの亡霊とウォーカーを振り払い、アレキサンドリアへと帰還するキャロル。
ダリルはそんな彼女を無言で迎え入れる。。

 

荒廃した都市へと辿り着いたユージーン達を待ち構えたのは、奇妙なウォーカー達のオブジェ。
その滑稽さに笑い転げるエゼキエルの前に、突然出現する謎の女
明らかにテンションの高い彼女の声色に、三人はその動揺を隠し切れない。。

 

二つの目が一つの真実を見る」というメモを手に、アルファを見つめるベータ。
やがて彼はその首にゆっくりと止めを刺し、きつく抱きしめる。。
そして彼女の顔の皮を剥いだスキンマスクを、自分のウォーカーマスクと合体させたベータは、無数に集まり始めたウォーカーを率い、その先頭に立ちはだかる。。。

 


 

 

TWD10-14-03

 ・・予算がシンドイのも見え見えなので、あまり文句は言いたくないけど・・

なんだろ。この迷走過ぎる展開。。。

キャロルは相変わらずしがらみに囚われまくっちゃってるし、ベータはしつこい程闇落ちしてるし、それに続くダリルやエゼキエルなんかも、さっぱり、その心理描写がわかりません。。

・・それでも、わがままキャロルの身勝手さを間に挟んで、ニーガンとの仲に僅かな友情が芽生えちゃったダリルの方は、もういいとしましょう。。

でも、無邪気に昔の自分をうっかり思い出しちゃってるだけのニーガンは、

どうしても、カッコ悪過ぎます。。

子供を大切にするとか、孤独を噛みしめてきたとか、そーゆーのを皮肉と強がりで隠すキャラだからこそのニーガンじゃなかったんでしたっけ?

ココの軸がブレてくると、改心したというよりは、どうしても只のバカにしか見えなくなっちゃうんだけど。。

ついでに言えば、、

細かすぎるカットバックのおかげで、一喜一憂が激し過ぎる風に見えてしまうエゼキエルなんかは、もう一体何を考えてるのか。。

あどけない少年心が残るこの二人の設定は、執着心が強すぎる女性目線の脚本とじゃ、元々かなり相性が悪いんだよな。。

彼らのシーンのライティングや、CGの補完処理までもが圧倒的に雑なので、ひょっとしたら、彼らを演じている俳優自体も、一刻も早くこのドラマから抜け出たがってる?なんて邪推さえしてしまいそうです。(俳優側がスケジュールをくれないと、短い撮影実数で撮らざるを得なくなるので。。)

 

単独野外フェスを開催するベータの過去も、コレ、何の為にひっぱってみたんででしょーか?

強面ベータがカントリーミュージック歌手なんてオチは、ギャグ的にも、ドラマ的にも、全く意味が分かんないんだけど。。(因みに、彼の所属バンド“ハーフムーン”と聴いて、タイのパンガン島を思い出しちゃったのは、ここだけの秘密でw)

唯でさえ感情移入しにくいキャラに、わざわざ追い打ちをかけるようなこの仕打ちは、『TWD』シリーズの迷走具合をしっかり反映しちゃってる気がしてます。

大体、ベータがアルファに固執し続けてる理由も、もうすっかり忘れちゃった。。。

 

満を持して登場した”プリンセス”事ジュアニータは、あのハイテンションキャラのままで、本当に最後まで行くんでしょうか・・?

もう、シリアスなゾンビ世界のウォーキング・デッドの住人というよりは、すっかりディズニーのホーンテッドマンションを意識した、作り物感丸出しのその都市の住民は、今後より一層このドラマをアメコミワールドに連れてっちゃいそうで、不安しか感じない。。

 

簡易的なシーズンの最終話となる次回のエピソード手前で、執着していたはずのユミコに、あっさり依存しなくなっちゃったマグナの不気味さも含め、正直、全TWD出演者のキャラクター設定が崩壊の危機に晒されている様な気がしてきました。。。

シーズン10第15話の感想はコチラ

www.mariblog.jp

 

ウォーキング・デッド』シーズン10後半戦は、huluで観れます。

アマプラで読めるKindle版原作漫画コチラ

海外ドラマに特化するならhulu
(月額933円/無料期間=週間)

アニメや韓流も見たいならU-NEXT
(月額1990円/無料期間=31日間)

安さを重視するならdTV(※個別課金100円)
(月額500円/無料期間=31日間)

 Amazonプライム(年会費4900円※月換算500円なら会員特典でシーズン9まで無料で観れます。 

sponsored link