マリブのブログ

ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ

『ウォーキングデッド』シーズン9第11話の私的な感想―アルファとリディア―(ネタバレあり)

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The Walking Dead Season9 Episode11/2019~(アメリカ)
脚本:マシュー・ネグレット
出演:ノーマン・リーダス、メリッサ・マクブライド、ナディア・ヒルカー、キャサディ・マクリンシー、サマンサ・モートン他

 それぞれのキャラの奥行

前回のエピソードでケリー達が漏らしていた、マグナ達がやってきた場所がちょっと気になったので調べてみました。

コールポート”と呼んでいたその場所が実存する街の名前だとすると、ペンシルベニア州の中央に同じ名前の街があります。

地図で見るとこんな感じ。

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直線距離でもワシントンとは約240kmも離れた場所ですが、まあ、シーズン5でベスを失った後にリック達がアトランタからアレキサンドリア迄歩いてきた道のりは、なんと1000km以上!

これは東京⇔福岡間を裕に歩けてしまう程の距離と考えれば、なんか一瞬で終わっちゃいましたよね。。。

 

更にネットではアルファ達が当初避難していた場所が、ニーガンがやってくる前のサンクチュアリだったという憶測があるようですが、これがもしただのロケ地としてだけでなく設定が被っているのであれば、ニーガンと、アルファの仲間達の残党との共通点なんかもあるのかも?なんて妄想が膨らんでいきますw

 

最近の『ウォーキング・デッド』では、忖度の激しいドラマそのものより、もっぱらそれぞれのキャラの奥行を妄想する視聴者の予想記事の方が面白くて読み漁ってますが、そろそろ限界でしょうか・・・?

 

マグナも主役級の扱いで登場した割には、なんだか最近出番少ないですよね・・・?

意外と個人主義で臆病な一面も見え隠れする彼女は、出来れば最初の頃のミショーンのキャラを継いで、どこまでも一匹狼のままでいてくれるといいんだけどな。

正義感溢れるユミコとどう考えてもサバイバルに向いていないコニーが、簡単に退場しない事だけを切に祈ります。

 

・・因みに前回リディアが受けていた樺の木による折檻の話は、ロシア系のキリスト教圏では女性の多産を約束する意味合いもある様で、歪んだ宗教観をちょっと垣間見せてくれた中々興味深いエピソードでした。

シーズン9第10話の感想はコチラ


以下、
『ウォーキングデッド』シーズン9第11話のネタバレを含んだ上での感想です。

まだご覧になってない方はご注意下さい。

 

 

 

 

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 決意

リックが居なくなってからの空白の時。。

エゼキエルにナビラの妊娠を告げているジェリー。
まだ髪を伸ばし途中のキャロルもそれを我が身の様に喜んでいる。
するとそこへやってくるジーザスとタラ。
ジーザスはミショーンの創った各コミュニティー間の決まりを纏めた憲章をエゼキエルに預ける。
それはミショーンとマギーの意見の不一致を危惧したジーザスの粋な計らいだった。。

 

ヒルトップの門前でアルファはダリル達に娘の開放を要求している。
それを受け入れられないダリル。
やがてアールの腕の炎症の具合を看ていたイーニッドも駆けつけ、ダリルに恋人のアルデンの安否を問うが、彼は何も言わずそのまま門を出てアルファの元へと向かっていく。

キングダムで行われるフェアの準備の為、鹿狩りをしているエゼキエル達。
しかしそれを終えると、彼はキャロルにキングダムに戻っている様に伝える。
不信に思ったキャロルがジェリーの顔を見つめると・・

 

ヒルトップの門前で対峙しているダリルとアルファ。
ダリルは戦いになったとしてもリディアを渡す気がない強い意志をアルファにはっきりと告げる。
しかしそんな彼を嘲笑うかのように冷静なアルファは、人質になっているアルデンとルークの姿を彼に見せつけ・・

 

遂に自分たちの秘密の作戦がキャロルにバレてしまったエゼキエルは、彼女を連れ、映画館の前までやってくる。
彼の計画は、子供たちの将来の為、映写機の電球を手に入れる事。
無数のウォーカーが蔓延るその映画館での作戦にキャロルは少々呆れ顔。

 

思い悩んだ末、ダリルは人質にされている二人の為、リディアをアルファに引き渡す事を決める。
しかしタラたちが牢屋へと彼女を探しに行ってもその姿は見当たらず、同時にヘンリーまでもが姿を晦ました事をダリル達は察知。
仲間の一人から彼らの隠れ家でヘンリーがリディアを匿っている事を知ったダリルは、そこへ単身向かおうとするが、イーニッドはそれを制止。
ヘンリーの気持ちを推し量った彼女が、小屋へ向かっていく。

 

ヒルトップの門前で待っているウィスパラーズ達。
やがて赤子を連れたその中の1人の元へ、本物のウォーカーが近づき始める。
彼女はアルファに目線を送り助けを懇願するが、それを冷たくあしらうアルファ。
悟ったウィスパラーの女は諦めた様に地面に赤子を置くと、その鳴き声にウォーカーが呼び寄せられてくいく。。
その様子を見ていたルークは、トウモロコシ畑に逃げ込んでいたコニーにそれを手話で伝達。
コニーは決死の覚悟でその赤子を救い出すが、迫りくる無数のウォーカーに一人では到底太刀打ち出来ない。
そこへやってくるのはダリルとケリー。
間一髪のトコロで、そんな彼女の窮地を救い出す。

 

電球を取り外しているジェリー。額縁を外しているエゼキエル。
しかし突如襲ってきたウォーカーに驚き、ジェリーはそれを落としてしまう。

 

汚れた服を着替えさせ、空き家でリディアを匿っているヘンリー。
純粋無垢なままの彼は、辛い生活を送ってきたリディアに街に残る様に告げる。
しかし、予想外の母親の登場に彼女の気持ちを推し量り始めるリディア。
そしてやってきたイーニッドによって説得を受けるヘンリーに別れのキスを交わし、彼女は母親の元へ戻る事を自らで決める。

 

ダリルとアルファはようやくそれぞれの人質を交換。
解放されたアルデンに飛びつくイーニッド。ルークにはユミコが。
しかし、アルファのもとへ戻って来たリディアが彼女に少々甘えると、アルファはそんな彼女の頬を冷たく平手打ち。
母親ではなく、皆と同じようにアルファと呼べ
と告げるアルファの様子を見詰めながらも、ダリルは何も出来ずそのまま押し黙っている。

 

電球の奪取に失敗したジェリーはそれをエゼキエルに告げ、二人は撤退を始めようとするが。。
そんな弱腰な二人に意見を述べるのは、キャロル。
彼女はエゼキエルが取り決めた通称“コブラ作戦”の大義を仄めかせ、もう一度諦めず、それを手に入れようとする。

リズミカルな音楽の中、ウォーカーを一掃していくジェリー達。
彼らはなんとか電球を取り戻す事に成功すると、意気揚々と帰路へ着く。
その道中、希望ある未来に夢を膨らませるエゼキエルには、キャロルが何時になく優しい笑顔で微笑みかけている。

 

リディアの事が忘れられず、その思いを必死に堪えるヘンリー。
自発的な彼女の判断を、幼いヘンリーは上手く受け止められず。。
やがてそんな彼の元へとやってくるダリル。
自分達はすべき事をした。後は耐えるんだ
とイーニッドと同じ言葉でヘンリーを宥めつつも、その迷いはダリルの内に秘めた情動さえも突き動かしてくる。

 

持ち帰った電球を映写機にセットすると、そこから漏れだす光。
そのピンスポットに絞られた希望の中で、キャロルとエゼキエルは熱く唇を重ね合う。

 

束の間の安息の夜を迎える、ヒルトップの面々。
ルークとの再会を喜び、酒を交わし合うアルファ、ユミコ、ケリー。
コニーはそんな中でも、一人寂しそうにグラスを見詰めている。

ベッドでアルデンときつく抱きしめ合うイーニッド。
ウィスパラーの女から救出した赤子を、アールとローズは失くした我が子代わりに愛しんでいる。
やがて独り物思いに耽っているダリルの元へ、少女がヘンリーからの書置きを届ける。

 

ダリルは独り、リディアを救い出しに行ったヘンリーの捜索へ。
そんな彼をコニーが引き留める。
彼女は筆記でその耐えられない思いをダリルに伝えると、二人は連れ立ってヒルトップを後にする。

 

 

 

 

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 ・・ジェリーの出番が多いと何だかホッとします。。

自分が女だったら、メンドクサイ私情にイチイチ巻き込まれるメインキャラより、彼といるのが一番楽しそうでいいな。。

 

邦題の“決意”というタイトルは、もう見事に今回のエピソードの本質とは的外れ。

原題のBounty=博愛のままにしておいてくれれば、少しは風情があったのに・・

 

劇中のイーニッドやダリルの言葉をそのまま借りれば、今回のテーマは正に“耐える事

”。

そしてそんな寂しい世界でも、常に儚い希望を未来に向かって持ち続けたいと願うエゼキエル達の純真さ、そしてそんな淡い夢を捨て去って沈黙を覚えたダリル、更に慎重ながらも情動に突き動かされてしまうコニーと、耐え忍ぶ事に対する答えを見つけ出した三者三様のキャラクターの対比がしっかり伝わってくる随分深いエピソードでした。

 

相変わらず純粋無垢なヘンリーの幼さからくる愛情は、同性から見ても明らかに度を越していますが、やっぱりコレ、エゼキエルに育てられちゃったからでしょうか?

彼はカールと違って、元々葛藤に耐え忍んできた過去がなく正面から正論を言うので、どうも馴染めません。

 

そんな彼が虐待に耐えてきたリディアを説得しようというのが、そもそも無理がある設定なんじゃ・・・

 

冒頭で説明した樺鞭のエピソードも、ダリルだからこそ実体験からリディアにエンパシーを感じとれたのであって、ヘンリーじゃ、ちょっと・・ねぇ・・・。

そんな彼に最後のキスなんかしてくるリディアも、いくら子供と言えどあまりに浅はか、或いは計算高すぎに見えないでしょうか?

もう、穿った見方をしてしまえば、殆ど「迎えに来て」と言ってるようなもんで。。

 

俯瞰で見ると、歴戦の中、注意深くなりすぎてしまったダリルたちでは物語が進まないんでしょうが、ウィスパラーズ編のキッカケ作りは亡きカールへの思いを吐露してくれたイーニッドの暴走あたりでも十分によかったんじゃないかな。。。

Gさん曰く、彼女もシーズン10で退場する様なので・・・w

 

久々に見たホビットキャロルは、ジェリーの“ミッションミックス”なんて心地よいレゲエ調のテープの音色に合わせてくれたので、もう諦めますw

 

とりあえず退場予定キャラの辻褄合わせと原作重視主義は大分シンドイので、もう、ニーガンが主役で決定でしょう!

彼の贖罪の旅と、それを見守るクールキッズ“ジュディス”、更にそんな新生ニーガンの変貌ぶりに葛藤し続けるダリル!!

もう居なくなったキャラの愚痴を言うのもメンドクサイので、いつか来る最終回に向けて、ダリルがグレン達の顔を追想しながらニーガンを血みどろになるまで殴り続けてくれれば、自分はもう赦します。

・・更にそんなニーガンの顔に、泣きべそをかいて謝罪するギンプルがオーバーラップしてくれれば、もう、何も言う事はないんだけどな・・・w

予告を観ると、ヘンリーはやっぱりあっさりウィスパラーズに捕まっちゃったようですねw

でもここで、いよいよ満を持してウィスパラーズの参謀ベータが登場!

原作での彼は、私的には大分感情移入出来るキャラなので、同じような闇を抱えるダリル&コニーが彼とどう接していくのか期待が高まります♪

シーズン9第12話の感想はコチラ

www.mariblog.jp 

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