マリブのブログ

ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ

Netflix『13の理由』シーズン3第7話の私的な感想―アニの犯した過ち―(ネタバレあり)

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13 Reasons Why Season3 Episode7/2019~(アメリカ)
製作総指揮:セレーナ・ゴメス
出演:ディラン・ミネット、ジャスティン・プレンティス、アリーシャ・ボー、デレク・ルーク、グレース・サイフ、ブレンダ・ストロング他

 見たいものしか見ないオトナ。。

ようやくブライス殺しの犯人捜しの意見も食い違い、晴れて(?)容疑者となったクレイ。。


シーズンも丁度ここで折り返し地点ですが、ここから『逃亡者』のハリソン・フォードばりの逃走劇が始まったら、なんだか疲れるな。。

・・まあ、視聴者の殆どが、彼を新犯人だとは思ってないでしょうから、ここの茶番劇は短めにして下さいw

 

でも、見たいものしか見ない若者の弱さが見事に露わになった前回のエピソードで、なんだか身につまされる思いがしてます。。

英語にすると“one track mind”。。

正に、ナルシストとエゴイストだらけの映像業界で働くオトナの代名詞です(^^;

 

・・やっぱり、人の親ってなんだかシンドイんだろうな。。

いつまでも、子供の様な夢を語り続けてるこの業界ってなんなんだろうな。。。

 

ネタも切れてきたので、とりあえず、どんどん見ていきましょう!(←自暴自棄からの投げやりw) 

 

シーズン3第6話の感想はコチラ

 

以下、『13の理由』シーズン3第7話のネタバレを含んだ上での感想です。

まだご覧になってない方はご注意下さい。

 

 

 

 

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 クレイにはいくつも問題がある

クレイ、ジャスティンそれぞれが、保安官から取調を受けている。
ブライスへの殺意を必死に否定するクレイ。その擁護に回るジャスティン。
しかし、ハンナを守れなかった事による後悔からのブライスへの感情へと話の矛先が変わっていくと、クレイは次第に追い詰められていく。。

 

お気に入りのロボットキャラで意見の食い違うクレイとアニ。
弁の立つアニにクレイはあっさり論破されるが、彼はそれでも頑なにその主張を曲げず。。

 

頑固で不器用なクレイの一面を思い、不安を募らせるアニ。
彼女はジェシカから、ハンナの死に執着していた彼の不器用さを知り、徐々に疑惑を抱き始める。。

ブライスの部屋の証拠品から、アニの下着が発見された事を知るクレイ。
彼は信じていたアニの想定外な一面に酷く狼狽えていると、やってきた母親が問答無用で彼を警察署から連れ出していく。。

ブライスに向けた銃の在処を執拗に問いただすクレイの母親。
クレイはタイラーの銃の出所を隠しながらも自分の無実を必死に訴えるが、弁護士でもある母親は、彼にかけられた嫌疑の恐ろしさと法制度の不備についても説き始める。
苛立ちを抑えきれなくなったクレイが部屋を飛び出すと、ジャスティンはクレイの行動の弁解に努めつつ、クレイの抱え込んでいる秘密の深さを彼の両親に伝える。

ホームカミング当日のクレイの行動に不安を覚えたアニは、暗室にいたタイラーの元へ。
アニは、タイラーの盗撮を暴露したクレイの偏執ぶりに言及するも、それでも尚タイラーは、自分に唯一手を差し伸べてくれたクレイの無実を信じ続ける。。

 

・・クレイの部屋でコスプレの衣装を作っているアニとクレイ。
親の期待を一身に背負い、窮屈そうなスタイルで生きるアニにシンパシーを感じたクレイは、そんな彼女に寄り添おうとする。
帰路を車で送りがてら、愛情深いクレイの唇に思わずキスをするアニ。。
そこに車で通りかかったブライスが、アニを乗せようとするも、彼女はクレイとの時間を選択し・・

 

ホームカミングの試合後のジャスティンの行方を、庇ったジェシカの元に詰め寄るアレックス。
彼女は怯えながら、情緒不安定なアレックスの元から逃げ出してゆく。。

ジャスティンからブライスとの関係を疑われるアニ。
ソーシャルジャスティスウォーリアと化し始めたケニー達の運動に、執念のような激しい怒りの感情をその裏に感じ始めるジェシカ。。
モンティーは、ジェシカとの秘密が公になったジャスティンをからかうが、その彼が裏に抱える衝動にも、勘づき始める。。。

アニの元へとやってくるクレイ。。
彼は、アニの付いていたブライスとの関係の嘘に怒りをぶちまけるが・・
大量殺人鬼になりかけたタイラーを引き留めたクレイを引き合いに出し、レイプ魔として冷遇を受けていたブライスに、自分も手を差し伸べた事を暗に仄めかすアニ。。
やがて、クレイが治まりの付かないブライスへの憎しみの裏で、ハンナへの深い後悔を察するアニは・・

 

・・取調室で母親と共に尋問を受けるアニ。
突きつけられた自分の下着を眺めながら、彼女はブライスと過ごした夜の事を思い返す。。

 

ブライスの内に秘めた、ハンナ達への後悔の念を察した瞬間、彼女はブライスと優しく唇を交わす。。
互いの孤独を埋め合うかのように、身体を重ね合わせるアニとブライス。。
ブライスは自分の倒錯した性癖を呪い、アニとの関係を解消しようと提案するが・・

 

・・降りしきる雨の中、クレイの元にやってくるブライスの幻。。
彼はクレイの内に眠るハンナ達への嫉妬心を煽り、その怒りを膨らませていく。。。

 

クレイが統合失調症を抱えている可能性を悟った彼の母は、司法取引による精神鑑定の準備を決断。

クレイの異常性に気づき始めたアニは、次第にクレイに恐れを感じていく・・・ 

 

 

 

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 ・・やっぱりね。。。

あまりに予想通りのアニの悪女っぷりに、若干ひいてますwww

・・うーん、なんていうんでしょう。。。

揉め事から徹底的に距離を置く母親の姿勢に気を使いつつも、それに反比例するように孤独感を膨らませていくアニの様子は、言ってしまえば、反面教師になっちゃってたんでしょーか?

つまり、母親が社会との関わり合いにビビればビビるほど、子供は好奇心旺盛になっていくような。。。

 

そーゆー子って、大概一番メンドクサイとこに首突っ込んじゃうんですよね。。。

 

多感な年頃のティーン達は、誰もが人を傷つけ、傷つけられる存在です。

周りの目を伺って生きる移民の立場だとしても、親が傷つく事を恐れ過ぎるのはどうかと。。

 

結局は屈折しまくっているクレイもブライスも、所詮子供。

甘えっ子な男子の立場から言わせてもらえば、二人の男を袖にするより、アニはどっちかとしっかり向き合えなかったんでしょうか?

この辺の彼女の弱さと猜疑心と、ついでにインテリ層的な淡々としたブリティッシュ訛りのナレーションが、彼女が視聴者から嫌われまくる原因だな。。

更に彼女にはハンナと違って、いじめやレイプのような物理的な被害者の側面がなく、主要キャストの少年達の心を、サラッと惑わしたその罪は相当深いwww

 

・・でもね、経験上言わせてもらうと、、、

この手の人の情動にすぐに引っ掛かる少女達は、結構実在します。。。

けれど臆病な彼女達に、それを癒すリカバリー力はなく、心酔しきった相手の男の怒りや暴力に晒され、闇に落ちていくという負の連鎖。。

クールビューティーを貫くアニの母親層が、もうちょっと相手の立場になってモノを考える事を子供達に教えられていたら・・・

 

クレイにとって、ブライスを赦す事は、自分が救えなかったハンナへの冒涜も同じ。

 

けれど、そのトラウマにアニがもっとしっかり踏み込んでれば、或いは彼女を通じて、どっかで二人が分かり合える事も出来てたんじゃないかな。。

 

ミステリーな側面が大分薄れ、パラノイアな少年達の心の問題にかなりクローズアップされてきましたが、結局、ホームカミングの夜の出来事をどこまで引っ張るんでしょうか?

 

サスペンスというよりは、すっかり青春しちゃってるドラマなので、登場人物の辻褄を忘れちゃう前に、そろそろ種明かしをしてもらえませんか・・・?

謝罪の言葉代わりの父親からのプレゼントを空しく見つめているブライスには、何故か少しだけデジャヴ感を感じちゃいました。。。

 

シーズン3第8話の感想はコチラ

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『13の理由』Netflixで観賞できます。 

www.netflix.co

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