マリブのブログ

ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ

海外ドラマ『ウェントワース女子刑務所』シーズン6第5話の私的な感想―ヴェラの決断―(ネタバレあり)

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Wentwoth Season6-episode.5/2019~(オーストラリア)
製作総指揮:ジョー・ポーター
出演:ケイト・ジェンキンソン、リア・パーセル、スージー・ポーター、ラドウォイ・ヒック、ケイト·アトキンソン他

 新たな悪女

リタとルビー、アリーとカズ達に静かに忍び寄る魔の手として登場してきたマリー

ウェントワースの歴代のワルと言えば、フランキーに立ち塞がった女帝ジャックスや、ビーを死に至らしめたサイコパスファーガソン等、結構分かりやすいキャラクターが多かった中で、彼女の不気味さはちょっと異質。

 

病名にしちゃうとちょっとややこしいので、かいつまんで言うと、、

彼女は無意識のうちに悪行に手を染めていくタイプの、かなりヤバイ女ですw

そんな中でもちょくちょく垣間見える冷酷な一面は、知的な話術と歪んだ愛情表現でカバーし、相手の心、或いはその相手がもっとも欲しいものを瞬間的に見抜けちゃう様なタイプ。。

 

この手の魔性の魅力を持つオンナは、男からするとやっぱり堪りませんw

 

そんなマリーが奥底に秘めていそうな本当の寂しさも踏まえ、騙されると分かっていながらも、自分でも近づいていっちゃうかも・・・

 

シーズン6第4話の感想はコチラ


以下、
『ウェントワース女子刑務所』シーズン6第5話のネタバレを含んだ上での感想です。

まだご覧になってない方はご注意下さい。

 

 

 

 

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 迷い

産婦人科の帰り道、ヴェラは子供を産むべきか思い悩んでいる。
女医にシングルマザーになる決心がつかない事を、つい零すヴェラ。。
彼女の妊娠を露にも知らずに近づいていくるジェイクには、ヴェラはどうしても距離を置いて接してしまう。

 

ウェントワースの作業場を再開させたヴェラに、世間は批判殺到。
彼女はそんなマスコミを味方につける為にも、宣伝力のあるソーニャに協力を仰ごうとする。

マリーの面会にやって来た右腕のザラは、彼女達がシャバで取引をしていた麻薬の密輸ルートに暗雲が立ち込めてきた事を明かす。
彼女は外との連絡を取り合う為にリタにその相談を持ち掛けると、リタはコスタから携帯の実機を手に入れようとする。

ソーニャによって独房に送りこまれたスパイクのもとへとやってくるリズ。
彼女はシャロンを殺した犯人がソーニャ自身である事をスパイクに明かし、彼女への復讐心を掻き立てようとする。
そんな上機嫌なリズが、不注意からトースターで感電しそうになると・・
そこを間一髪のトコロで救出するジェイクの姿を物陰から見かけてしまったヴェラは、彼との間にできたお腹の子の迷いを更に深めていく・・・

マリーに未だ残る自分の執着に、戸惑いをみせるアリー。
彼女はそんなマリーとの過去をルビーに打ち明けるが、アリーと喋る事で十分満足してしまっている彼女には、てんで相手にされない。。
やがて嫉妬も交じり合った感情で、マリーにその胸の内を吐き出すアリー。
しかし彼女は、カズの存在こそがアリーの人間性を変えてしまったと主張し、カズもろともその疑心暗鬼を深めていく。。

自らのお腹の子の事を案じ始めたヴェラは、エンパシーからマリーが死んだ息子の私物を受け取る事を承諾するが・・

 

ファーガソンを生き埋めにした自責の念に憑りつかれ続けるジャクソンは、やがて悪夢にもうなされるようになり、眠れない日々が続いていく。。

 

マリーの口から零れる子供への愛情で、徐々にその気持ちが揺らぎ始めるヴェラ。
彼女はジェイクの行動を目で追うようになり、復縁の道を模索し始めるが・・・

息子の忘れ形見のぬいぐるみから、隠しておいたSIMカードを取り出すマリー。。
リタもルーシーが預かっていたコスタの携帯を盗み出すと、マリーはそれを使い外部との接触を図ろうとする。

作業場では取材陣から注目を集めているソーニャの様子。
彼女は金で買収したルーシー等を使い、刑務所内での女囚の更生状況を自慢げに語っている。
そこに現れたリズは、空ろな表情のまま彼女をたたえるコメントを添えるが・・

 

携帯をマリー達に盗まれた事を察知したコスタは、その手始めにボディーガードを務めるリタを強襲。
リタはまんまとその作戦にひっかかると、コスタの仲間達との激しい乱闘の末、独房へと送られていく。

 

ジェイクは疲労したジャクソンを気遣い、彼の医務室での遅番の仕事を代わりに引き受けると、勢いから看護婦との情事へと発展してゆき・・
その現場を目撃してしまうヴェラは、自分自身への怒りを抑えきれない。。
やがて彼女は、ジャクソンに勤務交代の理由を追求するも、その真相を打ち明けられないままジャクソンはそのまま立ち去ってゆき・・・

ブーマーは、自分が知的障碍者として載せられていた新聞記事を見つけ激高。
しかしそれが、ソーニャの思惑通りの作戦な事を見抜けない彼女は、溶接の筆記試験にむけた勉強にも身が入らない。

やがて、女囚として収監されてくるマリーの右腕ザラ。。
彼女は、自分たちの取引自体が警察に筒抜けだったことを明かし、刑務所内にスパイがいる事をマリーに示唆する。

 

取り調べの為独房から連れ出されていくリダは、仲間の刑事からマリーの携帯の盗聴が可能なSIMカード受け取り・・・・

 

ジェイクの軽はずみな行動に絶望を覚えたヴェラは、医者が見守る中いよいよその決心を固め、中絶の為のカプセルを口にふくませる。。。

 

 

 

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 ・・まさにタイトルどおりの“迷い”がウェントワース中を支配しています。

更にそのボタンの掛け違い方も非常にうまく、負の連鎖によって巻き起こるそれぞれの不安が、ラストにはヴェラの中絶という最悪の結果を招いてしまいました。。。

 

・・無責任かもしれませんが、、

 

私的には、それでも子供を産む決断をする彼女の姿を見てみたかったな・・・。

シングルマザーとして逞しく生きていく様子を見せてくれれば、男目線からの彼女の好感度ももうちょっと上がったのに・・・

 

そしてマリーはやっぱり期待通りの複雑なキャラクターの悪役の様ですが、それでも一番の驚きは、まさかリタが潜入捜査官だったとは!

 

これでマリー一派とリダとの対決の姿勢が鮮明になってきましたが、そうすると・・

次の主役候補になりそうだったアリーや、トップドッグのカズの存在意義はもうだいぶ霞んでいってしまうんでしょうが、ルビーとの関係まで薄くなっていくとちょっと本末転倒な気も・・

 

というより、リタはルビーを助け出す為にウェントワースに来たとすっかり思っていたんですけど・・・

 

これだとリタの目的が麻薬捜査なのか妹の救出劇なのか、ちょっと分からなくなってきちゃいましたね・・・。

 

そして更に小物感満載になってきたのがソーニャ。。

彼女のあまりに自己中心的な欲望はまさに胸糞女そのままなんだけど、結局、彼女ワークショップを再開させていったい何をしたいんでしょうか?

只の自己顕示欲?それともリズの洗脳?

 

まあ、いいや。。

メインストーリーの裏で、タイラーなんて小娘さえも思いのままに操れる悪女マリーの魅力に、アリー同様、今後ちょっと惹かれていってしまいそうだから・・・w

・・ボケているのか、ソーニャの恐怖に支配されているのかわからないリズの様子も、ちょっと不安になるけれど・・・・

シーズン6第6話の感想はコチラ

www.mariblog.jp

 

『ウェントワース女子刑務所』
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