東京国際映画祭上映作品
Lo Imposible/2012(スペイン)/113分 /大地震の前兆 /”スーパームーン”と聴くと、どうしても大地震を連想してしまう。 直接の因果関係は立証されていないにせよ、強まった月の引力は活断層になんらかの変化を与えてきそうだ。 この映画の元となる2004年…
暴雪将至/THE LOOMING STORM/2018(中国)/119分 /現実と妄想が交差するノワール /重苦しいテーマの映画は随分見てきたつもりだが、今回のは結構堪える。 腹の底に染み入ってくるかのようなその冷たさは、社会主義国家の底辺で蠢く人達の地鳴りの様な叫…
Roma/2018(メキシコ・アメリカ)/135分 /逞しく生きる女の生き様 /・・年の瀬くらいはもう少し夢のある映画を観たかったのだけれど、またしても逞しい女の生き様をまざまざと見せつけられてしまった。。 脚本、監督、撮影、編集まで熟すこの映画のアル…
Bohemian Rhapsody/2018(アメリカ)/135分 /グラムロック界を駆け抜けた伝説の男 /音楽に秘める可能性が、この作品にはすべて集約されている。 それは情動であり、希望であり、信念であり、愛情。 近頃の日本ではだいぶ首を傾げられてしまいそうな、そ…
きみの鳥はうたえる/2018(日本)/106分 / 屈託なく笑う彼女の笑顔 /こんなにも美しく笑う女優を初めて見たかもしれない。 ビートルズの「リボルバー」に収録されたジョン・レノン作のロック・ナンバーを邦題に起こしたこの作品には、終始その気怠くも心…
ONE CUT OF THE DEAD/2017(日本) / ゾンビ映画をテーマにしたC級コメディー? /・・正直、この手の映画は最初あまり見る気にはなれませんでした。。 前評判からゾンビ映画をテーマにしたコメディーと聴いてしまっていたので、B級どころかC級?な匂いも…
Shoplifters/2018(日本) /圧倒的にひりついた痛みを感じる作品です。 “平成”の隙間に取り残された闇と“昭和”の温もりとの狭間で、現代社会に埋没している家族の一片を覗き込んでいるような感覚。 「是枝組」というアットホームな家族が紡ぎ出した明確な…
孤狼の血/2018(日本) /時代の趨勢の中で薄れてゆくヒトの痛み やっぱりこの手の作品には、何時までも日本男児に滾る熱き血潮を感じてしまいます。 久しぶりに映画館で観た邦画でしたが、何とも言えない味わい深い日本人臭さには哀愁を覚えます。 一見男…